胃潰瘍・十二指腸潰瘍|新宿しまだ内科クリニック 公式コラム
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疾患別コラム:胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは
胃粘膜表面に削ったような傷ができることです。胃の壁は地層のように大きく分けて、粘膜層、粘膜下層、筋層、漿膜層に分かれておりますがが、傷が粘膜下層以深に及んでいる状況の傷です。
その原因にはピロリ菌、解熱鎮痛剤、低用量アスピリンの内服、心因性ストレスで生じます。ひとつだけの原因からなることもあれば複合的に危険因子が重なることで発生リスクが高まり生じることもあります。前者2つがそろうと潰瘍出現リスクは相当増します。
また、胃がんや胃リンパ腫など悪性腫瘍などでも起きるため、胃潰瘍を認めた際には必ず良性か悪性かの鑑別を行う必要があります。
症状
典型的な症状は食後のみぞおちあたりの痛みです。
傷が深くなると多量の出血をきたし吐血するケースもあります。この際は緊急度が高く早急に胃カメラでの止血術を要します。近年は抗血栓関連薬といって血液をかたまりにくくするお薬を使用する方が増えており、このような方々にとって胃十二指腸潰瘍出血は非常に危険な病気となります。
必要な検査
胃カメラ:
直接胃内・十二指腸内の状況を観察し潰瘍の有無を確認できます。逆に、胃カメラ検査なしでは診断には至ることができません。
胃潰瘍が良性か悪性かについては、観察と同時に病変の一部を採取し顕微鏡検査に提出し評価することができます。
治療方針
胃酸の分泌を抑える薬を内服します。プロとンポンプインヒビターあるいはボノプラザンというグループの薬を使用します。胃潰瘍の場合は8週間、十二指腸潰瘍の場合は6週間の内服が保険診療上認められています。ともに良性のもの悪性のものがございます。この期間を経て胃カメラできちんと傷が修復していることを確認することが望まれます。もし一定期間を超えても完全に治癒していない場合は悪性(がん・リンパ腫)などの潰瘍やウイルス性の特殊な難治性潰瘍のことがあるため診断をつきつめねばなりません。
解熱鎮痛剤(主にNSAIDsというグループ)が原因の場合は内服を控えるか他のグループの解熱鎮痛剤に変更することが望ましいです。
ピロリ菌に感染している場合は服薬による除菌治療を行います。ピロリ菌を除菌することで再発率が7-8割減ると言われています。
ピロリ菌の除菌治療についてはこちらのコラムもぜひお読みください
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新宿しまだ内科クリニック院長
高林英日己