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脂肪肝
脂肪肝
脂肪肝の治療は「ご自身での努力のみです」と言われてしまった方も多くおられるかもしれません。
脂肪肝の治療をご自身おひとりでされることは大変なことです。脂肪肝を有する理由やその背景は多種多様であり、改善に向けてはおひとりおひとりに合わせたマネジメントが必要です。多くの脂肪肝の方々を診療させて頂いている当院に是非一度ご相談になられて下さい。現状の再評価と問題点を今一度確認し、改善点を一緒に模索し治療を行っていきましょう。
肝臓にはエネルギーを脂肪として蓄える機能があります。しかし、過剰な蓄えとなると肝臓が傷むことが知られており、これが脂肪肝です。完全な詳細な機序の解明はされつつもあるもまだ現在進行形です。
脂肪肝を有する方々は急増しています。わが国の有病率は全体で約30%、性別では男性の30-40%, 女性の15-20%と推測されております。急増している背景には食事、生活、働き方などのライフスタイルの変化が挙げられます。その理由は脂肪肝発症の二大要因のひとつが過剰なアルコール摂取、ふたつめに過食・肥満・運動不足などの食生活の乱れだからですその一方で、過度なやせ型の方も脂肪肝を発症します。脂肪肝は肥満傾向とともにその有病率は上昇します。しかし、身長に比した体重が基準範囲であっても、筋肉量と体脂肪の量がアンバランス、いわゆる「隠れ肥満」に属するタイプの脂肪肝の方も多くお見受けします。
また、近年は遺伝子レベルでの違いで脂肪肝のなりやすさが報告されています。適切な体重でアルコール摂取もなく運動習慣がある方でも脂肪肝を有する方が、欧米人と比して日本人には一定数おられることがわかってきています。このように一概に脂肪肝と言っても、その背景は様々であります。
脂肪肝にはその程度や病期があります。これらについては腹部超音波検査や肝硬度測定(フィブロスキャン検査など)や血液検査などから総合的に判断します。
初期は脂肪が蓄積しているだけの状況ですが、程度がひどくなると血液検査上でも肝障害を呈します。この状況が長年経過すると、形態学的にも変化が顕著となり、傷を幾度となく治し続ける結果「線維化」という病態が蓄積していきます。MASHとよばれる状態の時期にあたります(以前はNASHとよばれていましたが名称が変更になりました)。さらに線維化が進むと肝硬変に至る方が出てきます。肝硬変にまで至ってしまうと肝臓癌の発生、致死的な食道胃静脈瘤の形成や破裂、肝不全傾向に伴う腹水や全身のむくみ(浮腫)、肝性脳症とよばれる意識障害など様々は随伴症状を伴いはじめます。
わが国では、脂肪肝を背景とした肝硬変患者様が増えており、最終的に脂肪肝で命を落とす、日常生活を送れなくなる方々を目にするケースが以前に比して増えております。このため、いかに早い時期で脂肪肝であるかを見定めること、そしてその原因を確認し脂肪肝を進展させず改善を目指すことが重要です。初期であれば改善する可能性は大いに見込めますが、長期間放置し続けて進展した脂肪肝では改善が難しくなります。肝硬変まで進展しまった場合はその進展を遅らせることしかできなくなります。
治療上、脂肪肝がやっかいな点はふたつあります。
ひとつめは症状がなく、進行してもなお気づかないことです。ふたつめに現時点では特効薬がないことです。一粒薬を数ヶ月内服することで改善してしまえば容易なのですが、治療の根幹がライフスタイルの継続した修正にあることが治癒への道のりを険しくします。誰しも大人ともなれば自身の生活スタイルやリズムがあり、それぞれの趣向が入り込んだ生活環境が既に確立しています。今までのライフスタイルを見直し修正点を把握すること、そして修正を継続していくことは誰しも決して容易ではありません。むしろタフであり、大げさに言えば、ある意味「覚悟」を要します。
腹部超音波(エコー)検査で脂肪肝の有無を確認します。さらに脂肪肝の程度やその進展状況を超音波検査、フィブロスキャン検査および血液検査で判断し、脂肪肝の主たる原因がどこに起因しているのかを見定めます。
脂肪肝を後押ししている疾患(糖尿病、コレステロール高値、中性脂肪高値やその他の肝臓疾患)の有無を確認します。体重のみならず体組成(全身及び部位別の筋肉と脂肪量や比率)をInBodyという計測機器を用いて詳細に確認いたします。
食事や運動習慣などライフスタイルにおける修正点や改善案を含めた治療方針をご提案します。
可能であれば定期的なモニタリングと、修正経過の確認と評価をいたします。ライフスタイルの修正をおひとりで続けることは容易ではなく、経過が正しく進んでいるかの評価とフィードバックが大切です。
今まで脂肪肝の治療はご自身での努力のみですと言われてしまった方は、一度当院でご相談になられて下さい。現状評価と改善点を一緒に模索していきましょう。
脂質異常症(高コレステロール血症・高中性脂肪血症) 60-80%
高血圧症 約40%
糖尿病 約20-50%
肥満 約50-70%
これらの疾患を有すると脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、狭心症などのリスクが高まります。
当院では動脈硬化のリスク評価として行う頸動脈超音波(エコー)検査、ABI検査が行えます。動脈硬化の状況を確認し、それぞれの疾患においても治療域であれば、脂肪肝治療に並行して開始することを行っています。
生活習慣病としてのNASH(非アルコール性脂肪肝炎)、脂肪肝、糖尿病に特化した診療は肝臓専門医でも非常に難易度が高く、病態把握に必須となる肝の線維化(進展度)を肝硬度にて測定できるエコー「肝フィブロスキャン」が重要な検査の一つです。
肝臓の硬さを測ることで、肝硬変の進行度を調べる事ができます。
さらに肝硬変から肝臓がんへ移行するリスク算定が可能となりますので、大病予防にとても役立ちます。
また、今まで測定できなかった肝臓の脂肪量を測ることができるため、NASH(非アルコール性肝炎)の早期発見や生活習慣病の予防ができます。
世界で使用される言葉に合わせて変更になっています。以前使用されていたNAFLDやNASHという言葉は使われなくなります。日本消化器病学会と日本肝臓学会から脂肪肝に関する言葉が改められています。
脂肪肝全体の名称は「SLD」とされます。アルコール摂取が基準内で脂質異常や肥満による脂肪肝は「NAFLD」から「MASLD」に変更されました。
NASHと呼ばれていた肝炎を併発し始めている脂肪肝を「MASH」に変更。
原因がはっきりしない脂肪肝を「Cryptogenic SLD」。
アルコール多量摂取による肝障害はALD。多量に満たないアルコール摂取による肝障害を「MetALD」と改められました。
脂肪性肝疾患:・Steatotic Liver Disease(SLD)
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患:Metabolic Dysfunction Associated Steatotic Liver Disease(MASLD)
代謝機能障害関連脂肪肝炎:・Metabolic Dysfunction Associated Steatohepatitis(MASH)
アルコール関連肝疾患:Alcohol Associated (Related) Liver Disease(ALD)
代謝機能障害アルコール関連肝疾患::MetALD
成因不明脂肪性肝疾患:Cryptogenic Steatotic Liver Disease