- ホーム
- 大腸カメラ(大腸内視鏡検査)について
当院では、胃カメラ(上部消化管内視鏡)・大腸カメラ(下部消化管内視鏡)の双方を同日に検査することが可能です
双方の検査をご検討も、日常多忙が故に通院時間が限られている方には一両日で済ませることはメリットがございます。検査時の苦痛・不快感などの負担を軽減する目的での鎮静薬使用も可能です。
当日は、大腸カメラ検査前と同様の準備をして頂いた上での来院となります。双方の検査を行うことでの新たな追加準備事項はございません。
なお、お身体への影響は、別々の日に検査を受ける場合と比較し少なからず負担がかかりますので、医師の診察にて可能である方に限らせてはいただいていることをご了承ください。安全な検査を最優先とさせて頂ければ幸いです。
Webでの大腸カメラ(下部消化管内視鏡)検査予約では、最短で予約された日から3日後に検査が可能です
スケジュールは以下になります。
- web予約された翌日
クリニックに外来受診。検査及び検査前の準備説明、処方薬と検査前食のおわたし。
- web予約された翌々日
食事の制限(検査前食)と夜に錠剤の内服
- web予約から3日目
検査
金曜日、土曜日にwebでご予約された際は、翌日にあたる土曜日・日曜日が休診でございますので、最短受診が月曜日となります。このため最短検査日は水曜日となります。あらかじめご了承くださいませ。
その他の例外としては、抗血栓関連薬を使用されている方です。近年はこれらのお薬の休薬を要しないケースが多いですが、外来でのポリープ切除も検査時に希望される場合は、一部の薬剤で数日間の休薬を要することがあります。この際は検査を数日遅らせる必要性があります。
なお、外来受診時に緊急性を要する際は、受診された翌日に検査を検討することもございます(検査予約枠及び外来予約枠の空き次第にはなります)。
大腸カメラweb予約は検査される日と、検査前に外来に受診される日と検査日をセットで予約するシステムとなっております。
なお、検査時間枠は
- 11:45~
- 15:00~
- 16:15~
- 17:30~
となっております。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)について
近年、食生活の欧米化などにより大腸がんは増加の一途をたどっています。
現在、男性でがん死亡原因の3位、女性は1位となっています。とても身近な存在です。
大腸がんのほとんどは大腸ポリープが大きく成長して出現することが多く、早い段階でのポリープ切除や定期的な大腸カメラを受けることによって未然に防ぐことが可能です。
早期発見であれば内視鏡治療での治癒も可能です。さらに健診で行う便潜血検査で陰性であっても大腸がんの存在は否定できないため、40歳を超えますと一度は大腸カメラを受けることをおすすめいたします。
このような方は検査を受けることをおすすめします
- 検診の便潜血検査で陽性になった
- 排便時に出血があったり、便に血が混ざることがある
- 腹痛やお腹の張りなど、お腹の調子が悪い方
- 便秘・下痢、便が細いなど、便通の異常がある
- 急に体重が減った
- 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある
- 40歳以上で一度も大腸内視鏡検査を受けたことがない方
- 家族や親戚で大腸がんの方がいる
- アルコール、タバコを摂取する方
- お肉や脂っぽいお食事が多い方
当院の大腸カメラの特徴
- ご希望により鎮静剤を使って眠った状態での検査が可能です。
- 大腸ポリープがあった場合はその場で日帰りでの切除が可能です。
(ただし切除できない大きいもの、進行がんが疑わしい場合は紹介となることがあります。)
- カメラの送気システムに炭酸ガス(二酸化炭素)を使用しています。これにより検査時や検査後のお腹の張りや痛みを和らげることができます。
- 胃カメラ、大腸カメラを同日に一気に行うことができます。検査に何度も足を運ぶ必要がございません。
- 経験豊富な消化器内視鏡専門医が検査・治療を施行いたします。
大腸内視鏡検査の流れ
01
検査予約
検査ご予約のため事前に外来を受診していただきます。
服用中のお薬を確認いたしますので、お薬手帳をお持ちの方はお持ちください。
02
検査前日
事前にお渡しした検査食を朝昼晩お召し上がりください。
夕食は午後9時までにお済ませください。検査終了まで絶食となります。
就寝前に錠剤の下剤(プルゼニド)をお飲み下さい。お水、お茶は夕食後も摂取可能です。
03
検査当日
- 朝食はお控え下さい。
- 水分(水やお茶)は飲んでいただいて構いません。
※お腹がすいて我慢ができない場合、アメを舐めたり、透明なジュースを飲んでいただいて構いません。
- 現在飲まれているお薬は事前の指示に従ってください。
- 検査5~6時間前から事前にお渡しした洗腸剤(サルプレップ)を飲んでいただきます。
服用後1-2時間で数回排便があるのが普通です。服用後1時間しても排便がない場合、服用後気分が悪くなってきた場合、お腹が痛くなってきた場合、ご不明な場合はお電話でご相談下さい。
!※ご高齢の方、体調が思わしくない方などは、できれば一人で下剤を服用しないで下さい。下剤を服用して気分が悪くなった場合に相談できる方が近くにいただく方が安全です。また来院の際も、付き添いの方と一緒にお越し下さい。個人差がありますが大体7~8回くらいの排便があります。
04
検査
検査着に着替え、検査用の紙パンツを履いていただきます。
検査台に横になっていただきます。医師、看護師が適宜お声がけをし、リラックスした状態で検査を受けていただきます。
眠っての検査をご希望の方は、鎮静剤を点滴により注射いたします。
検査時間は約20分〜30分程です。
05
検査終了後
鎮静剤、鎮痛剤を注射にて使用した場合、検査終了後は、1時間ほど休んでいただきます。その後、医師より検査結果の説明を行います。
ポリープ切除などの病理組織検査を行った場合、約2週間後にご来院いただき、病理結果の説明をお受けください。
鎮静剤を使用した場合は、検査後の車、自転車、バイクなどの運転はできません。可能でしたらご家族の方に迎えに来ていただくか、公共交通機関でお帰りいただくようお願いいたします。
検査終了後は、刺激の少ない消化の良いものを少しずつおとり下さい。翌日以降はいつもどおりのお食事で構いません。
ポリープ切除時は当日の入浴はお控えいただきシャワー程度に留めてください。
ポリープ切除
大腸ポリープとは
大腸粘膜の一部が隆起した病変を大腸ポリープといいます。大きさは数ミリから3センチ程度まで様々あります。ほとんどが腺腫、過形成ポリープに分けられます。
このうち問題となるのが腺腫で、放置しておくと徐々に大きくなり悪性、すなわち大腸癌へと進展する事があります。大腸ポリープの8割がこの腺腫性ポリープです。
従って良性の腺腫の状態で切除をすることが必要です。また6mm以上のポリープは癌のリスクが5mm以下のポリープに比べて7〜15倍にもなるので切除することが強く推奨されます。
切除方法
ポリープが見つかった場合、日帰りでのポリープ切除術を行っております。
切除方法として、10㎜以下の大腸ポリープに対し、通電焼灼せずに切除する『コールドポリペクトミー』を導入しております。
この方法は、従来の電気を流して切る方法と比べ、合併症である検査後の出血(遅発性出血)や穿孔のリスクが低く安全な方法と言われています。
10mm以上のポリープの場合や、10mm未満でもポリープの形態、性質、部位により切除せずに専門病院へ紹介する場合がありますのでご了承ください。
内視鏡検査(大腸カメラ)にかかる費用
|
1割負担 |
3割負担 |
大腸内視鏡検査のみ |
約2,000円 |
約7,000円 |
大腸内視鏡検査+病理組織検査※1 |
約4,000円 |
約10,000~20,000円 |
大腸内視鏡ポリープ切除術※2 |
約8,000円~ |
約20,000~30,000円 |
※1 病理組織検査…組織の一部を採取します。臓器数によりお値段がかわります。
※2 費用はあくまでも目安です。詳細は直接お問い合わせ下さい。
大腸カメラのよくある質問
検査の流れについてはHP内の大腸カメラページも参照ください
- どこを見る検査ですか?
-
臓器名では大腸になりますが、詳しくは盲腸・上行(右半)結腸・横行結腸・下行(左半)結腸・S状結腸・直腸になります。大腸と連続している小腸とのつなぎ目の回腸末端部も可能であれば観察します。肛門の内側・外側についても確認します。
- どんな病気がわかりますか?
-
大腸や肛門部にできる病気。
大腸癌・大腸ポリープ・潰瘍性大腸炎・クローン病・感染性腸炎・虚血性腸炎・大腸憩室(炎)・大腸リンパ腫・大腸粘膜下腫瘍・痔核などの病気を診断・推定することができます。観察だけで診断できない病気については腸の粘膜を検査時に採取し顕微鏡(病理)検査へ提出し判断をします。
- 検査にかかる時間は?
-
検査そのものは15-30分前後です。
検査着へのお着替えや問診などの準備、鎮静薬を使用する際には点滴確保などを行うためこれららの準備に20分前後を要します。また、検査時に鎮静薬を使用した場合は、検査終了後30-60分間はお休みが必要になります。
- 検査にかかる費用は?
-
保険の種類、大腸カメラ観察だけなのか、追加で病理組織(生検)検査をしたか、大腸ポリープ切除を行なったかにより金額に変動がございます。鎮静薬を使用した際にはさらに金額が追加となります。
初診料や再診料や検査前感染症採血検査を含め、検査だけの場合の合計費用は1割負担の方でおよそ¥4,000。
3割負担の方でおよそ¥10,000となります。
(注意)鎮静薬を使用した際にはさらに金額が追加となります。
※横にスクロールできます
- 検査前の生活や食事に制限はありますか?
-
前日の生活についてはお食事に制限がかかります。検査する時に消化物が残っていると観察が不十分になります。当院では検査前日食を購入頂き摂取してもらっています。
検査食が難しい場合は、食物繊維の少ない消化し易い柔らかいお食事にして頂いております。野菜・きのこ類は検査時に大腸内に視認できることがありますので検査前日にあえての摂取はお控え頂くことがベターです。また、前日の夕食は21時頃までに済ませて頂くことをお願いしております。
- 検査当日の生活や食事に制限はありますか?
-
食事は検査が終わるまで中止です。水・茶・スポーツドリンクに準ずるものは摂取しても全く問題ありません。検査後は食事再開が可能です。粘膜組織を採取する生検検査をした場合は、刺激物やアルコール摂取はお控え頂くことを勧めています。
検査前後の生活・食事などの制限について
※横にスクロールできます
- 検査前や検査後仕事にはいけますか?
-
難しいです。
大腸検査の前には下剤内服が必要です。2時間ほどで1.5L前後の液体の下剤を飲んでいただきます。内服して1時間ほどしてくると頻回にお手洗いに行くことになります。この準備に3-4時間はかかりますし、お仕事しながらの内服は難しいと思ってください。
検査後は鎮静薬を使用していなければお仕事にはいけますが、可能なら無理なくゆっくりお過ごしされることを勧めます。
鎮静薬を使用した際は、お仕事できないわけではありませんが、ぼんやりした感じが残る可能性がありますので、よりお休みされることを勧めます。
- 下剤の内服は必ず必要ですか?
-
必要です。
大腸はどんな方も常に便が貯留しています。食事をお休みして頂くだけでは綺麗にはなりません。下剤内服により大腸内に溜まっているのみならず。大腸粘膜内に付着している便や消化物まできれいに削ぎ落とします。これにより確実な観察が可能となります。当院では前日夜に粒のお薬を、検査当日午前に液体の下剤を内服して頂いております。サルプレップという液体の下剤になります。以前は使用できるお薬も限られておりましたが近年種類も増えました。サルプレップは最新のものであり味や効果は以前より改良されております。常温よりは冷たくして内服する方が飲みやすさが良いと思います。
- 常用薬は服薬できますか?
-
原則前日も当日可能です。むしろ血圧のお薬は当日朝もいつも通り内服してください。中止をお願いする薬としては糖尿病のお薬です。お食事を取らずに内服されると低血糖を引き起こす可能性があるからです。また、血液をサラサラにするお薬の休薬をお願いすることがありますが原則継続することが多いです。内服されている種類や内服されている理由などにより継続・中止をお伝えいたしますのでご心配なく。
- 苦痛・不快感軽減目的での鎮静薬使用について
-
検査時の苦痛や不快感をできるだけ軽減するためのお薬です。当院ではミダゾラムという薬を使用しています。点滴で検査直前に投与することで一時的にうとうとと眠る感じになり検査を楽に受けることができます。あるいは検査時の記憶があまり残らず苦しかった感じが残らず終えられます。検査後呼びかけにより容易に目が覚め、投与から1時間ほどで歩行は可能となりお話もでき通常の意識に戻ります。効果には個人差があり、抗不安薬を多剤内服されている方や、アルコール多飲の方々には時に効果を得づらいことが知られております。デメリットとしては血圧が下がる、呼吸が浅くなるなどがあります。これらの症状が出る場合は検査そのものが施行できなくなるため申し訳ありませんが十分な鎮静下での検査は難しくなります。
また、使用当日の乗用車・バイク・自転車などの運転は控えて頂きます。意識や判断がしっかりしていない可能性があり取り返しのつかない事故につながる可能性がありますのでこの点は必ずお守りください。
クリニックHPコラムも参照ください
- 便潜血検査をしていても大腸カメラ検査を行う必要性はありますか?
-
必ずしもyesとは言えませんが、特には右側の早期大腸癌は便潜血検査で引っかからないこともあるとされています。40歳以上でまだ一度も大腸カメラ検査を行ったことがない、ましてや、便潜血検査で陽性歴がある場合は自己判断されずにより確実に確認できる大腸カメラ検査の施行をお勧めいたします。
苦痛・不快感軽減目的での鎮静薬使用について
当院では、消化管内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)の検査時の苦痛や不快感を少しでも緩和する目的で鎮静薬の使用が可能です。検査に対する不安の軽減と、検査を受けることへの敷居を下げることができます。ご希望があればお気軽にお申しつけください。
方法は点滴(静脈)からミダゾラムという薬を投与します。
お薬の使用することで完全に眠ってしまうわけではございません。ウトウトする感じです。全身麻酔ではございません。
- 「全然覚えていない」
- 「ほとんど記憶がない」
- 「なんとなく記憶があるような気もするが、思い出せない」
というのが使用された方々の多くの感想です。多くの皆様が幸い苦痛を感じることなく終えられています。
投与量は体重、血圧、呼吸状態を考慮し安全に使用可能な範囲になります。際限なく投与できません。また、得られる薬の効果については個人差があります。効果が得られにくい方の特徴としては、
- アルコールを日常多飲されている方
- 睡眠導入薬や抗不安薬を、複数、長期間使用されている方
このような方々には鎮静薬の効果が得られにくいことが知られております。
鎮静薬使用でのデメリット
- 使用後ぼんやりと眠い状態になりますので、1時間弱はクリニックでお休みいただきます。
同日の乗用車・バイク・自転車の使用は危険ですので必ず控えていただきます。
- 検査時に血圧の低下・呼吸が浅めになること
この際には投与量を増やすことはできません。時に、効果を減弱するお薬を投与することがあります。
以前検査がつらかった、初めてなので不安である、鎮静薬の使用でこの点については大部分が解消できると思いますので、ご希望の際は遠慮なくお申し付けください。
院長コラム:大腸がんのお話
当クリニックでは、大腸がんに関する情報を幅広く提供しております。大腸カメラ(内視鏡)検査や便潜血検査の重要性、検査方法、がんの発見頻度、診断後の生存率について詳しく解説しています。特に、大腸がんの早期発見と予防に関する最新情報をお届けしています。