B型慢性肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染が持続することによって起こる病気です。HBVは血液感染、性交渉および母子感染などにより感染します。
どの消化器症状、倦怠感(けんたいかん)、黄疸(おうだん)が主なものですが、急性肝炎と異なり、慢性肝炎では徐々に肝臓が破壊されていくため自覚症状が出ないことがほとんどです。ただし、持続感染者のなかでも肝炎が急速に進行(急性増悪(ぞうあく)、急性肝不全(急性肝不全))することがあり、このような場合には自覚症状が出現しますので注意が必要です。
また、進行した肝硬変になると腹水が貯留して腹部膨満感が出現、黄疸が認められることがあります。また、アンモニアが高値になると意識混濁状態になる肝性脳症(かんせいのうしょう)が出現します。
B型肝炎は、肝硬変に進行しなくても肝がんを生じることがあるため、腹部エコーなどによる半年に1度ほどの定期的な画像検査を行うことが推奨されております。
B型肝炎の治療には、テノホビルなど内服による核酸アナログ製剤によるB型肝炎ウイルスの抑制、インターフェロン療法があります。
B型肝炎の核酸アナログ製剤による治療、インターフェロンによる治療を行う患者さんは「肝炎助成金」の申請により一定額の支払いのみでB型肝炎に関する治療が可能です。
詳細は、東京都保険福祉局のホームページをご参照いただくか、当院にご相談ください。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/josei/kanen/bcInterferon.html
(東京都保険福祉局 B型・C型肝炎治療医療費助成制度から引用)