新宿駅徒歩2分の一般内科-新宿しまだ内科クリニック

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肝臓内科

肝臓内科

B型慢性肝炎

B型肝炎アイコン

B型慢性肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染が持続することによって起こる病気です。HBVは血液感染、性交渉および母子感染などにより感染します。
どの消化器症状、倦怠感(けんたいかん)、黄疸(おうだん)が主なものですが、急性肝炎と異なり、慢性肝炎では徐々に肝臓が破壊されていくため自覚症状が出ないことがほとんどです。ただし、持続感染者のなかでも肝炎が急速に進行(急性増悪(ぞうあく)、急性肝不全(急性肝不全))することがあり、このような場合には自覚症状が出現しますので注意が必要です。
また、進行した肝硬変になると腹水が貯留して腹部膨満感が出現、黄疸が認められることがあります。また、アンモニアが高値になると意識混濁状態になる肝性脳症(かんせいのうしょう)が出現します。
B型肝炎は、肝硬変に進行しなくても肝がんを生じることがあるため、腹部エコーなどによる半年に1度ほどの定期的な画像検査を行うことが推奨されております。

B型肝炎の治療には、テノホビルなど内服による核酸アナログ製剤によるB型肝炎ウイルスの抑制、インターフェロン療法があります。

B型肝炎の核酸アナログ製剤による治療、インターフェロンによる治療を行う患者さんは「肝炎助成金」の申請により一定額の支払いのみでB型肝炎に関する治療が可能です。

詳細は、東京都保険福祉局のホームページをご参照いただくか、当院にご相談ください。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/josei/kanen/bcInterferon.html
(東京都保険福祉局 B型・C型肝炎治療医療費助成制度から引用)

C型慢性肝炎

C型慢性肝炎アイコン

C型肝炎ウイルス(HCV)に感染し、肝機能の異常が持続的に続く病気です。通常、6カ月以上にわたって肝炎が続く場合を慢性肝炎といいます。
状は現れません。しかし、無治療だと約7割でウイルスは排除されず持続感染に移行します。この状態になると自然治癒するのは極めてまれで、大部分の人が慢性肝炎になります。
C型慢性肝炎の場合、自覚症状がほとんどないのが特徴です。
C型肝炎ウイルスに感染すると急性肝炎が起こり、時に全身倦怠(けんたい)感に引き続き食欲不振、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)などの症状が出現することがありますが、症状が出ることは少なく、そのまま慢性化する人がほとんどです。
しかし、進行し肝硬変になると手掌紅斑(しゅしょうこうはん)、クモ状血管腫、女性化乳房などが認められることがあり、非代償期(ひだいしょうき)(肝硬変)には、浮腫(ふしゅ)、腹水(ふくすい)、黄疸(おうだん)、食道・胃静脈瘤(じょうみゃくりゅう)、肝性脳症(かんせいのうしょう)(意識障害)などの合併症が現れることがあります。
C型肝炎の治療は、以前はインターフェロンによる非常に困難な治療でした。
しかし、近年、DAA(Direct Acting Antivirals、直接作用型抗ウイルス剤)製剤による経口インターフェロンフリー製剤の開発により数週間の内服にて、ほぼすべての患者さん(95%以上)が治癒できるようになりました。
DAA製剤は非常に有効な薬剤なのですが、薬剤の価格が高額なため、「肝炎助成金」による助成金を用いて一定額の支払いのみで、あとは公費で補助されます。

詳細は、東京都保険福祉局のホームページをご参照いただくか、当院にご相談ください。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/josei/kanen/bcInterferon.html
(東京都保険福祉局 B型・C型肝炎治療医療費助成制度から引用)

このようにC型肝炎はほぼすべての患者さんが治癒できるようになりましたが、現在の課題としてC型肝炎治癒後にも肝がんが生じてしまうことがある点です。
C型肝炎の治癒後に肝がんが生じてしまう患者さんの特徴として、①脂肪肝、②飲酒、③糖尿病、④肥満⑤生活習慣病などがあります。

C型肝炎の治癒後に肝がんが生じやすい状態であるかは、血液検査では「M2BPGi」の測定が有用です。C型肝炎治癒後にM2BPGiが高値のままですと肝がん生じやすいです。
また通常、C型肝炎治癒後は肝臓の線維化つまり肝臓の硬さが改善していきます。
C肝炎が治癒しているにも変わらず、肝臓の硬さが改善してこない、もしくはむしろ進行している患者さんも肝がんのハイリスクです。肝臓の硬さは「肝フィブロスキャン」という特殊な超音波検査にて測定可能です。

血液検査による「M2BPGi」の測定も、肝臓の状態・線維化を評価する「肝フィブロスキャン」も当院にて測定できますので、C型肝炎の治療希望の患者さんのみでなく、C型肝炎は治癒したが、その後の肝がん発症のリスクを知りたい患者さんもお気軽に当院にご相談ください。

自己免疫性肝炎

診察の様子

病気の発症や進行に自己免疫、つまり患者さん自身の免疫反応が深く関与して発症する慢性的な肝炎です。
自己免疫性肝炎の発病は一般的には緩やかであり、症状も軽微なことが多いとされていますが、治療を行わないと肝硬変に進行することがあります。幸いなことに、多くの患者さんで副腎皮質ステロイド薬によりその進行を止めることが可能な場合が多いので、病気の早期診断・早期治療が大切です。
自己免疫性肝炎の発症頻度は、2018年に行われた厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班が行った全国疫学調査によると、全国の自己免疫性肝炎の患者数は推定約30,325名、人口10万人当たりの有病率は23.9でした。2004年に行った全国疫学調査では推定患者数9,533名、有病率8.7であり、14年間でおよそ3倍に増加し、ほぼ欧米並みと近年増加しています。
自己免疫性肝炎の発症の原因は現在も不明です。抗核抗体などの自己抗体陽性、高IgG血症、他の自己免疫疾患の合併が多いこと、副腎皮質ステロイド治療に対する良好な反応などから、免疫システムの破綻による自己免疫機序の関与が想定されています。もともとの「遺伝要因」に、何らかの「引き金(環境要因)」が加わって発症すると推定されていますが、現時点でその「引き金」が何であるかはわかっておりません。
また、自己免疫性肝炎の患者さんは、副腎皮質ステロイド薬を急に中止すると肝炎が再発してしまうことがあるので注意が必要です。
また、副腎皮質ステロイド薬の副作用の1つに脂肪肝、糖尿病を生じやすくなってしまうことがありますので、副腎皮質ステロイド薬内服中の患者さんは敵的な脂肪肝、糖尿病の検査も重要です。

原発性胆汁性胆管炎

原発性胆汁性胆管炎(PBC:Primary Biliary Cholangitis)は、中年の女性に発生することが多い自己免疫性肝疾患です。
まず、2016年に「原発性胆汁性肝硬変(PBC:Primary Biliary Cirrhosis)」から「原発性胆汁性胆管炎(PBC:Primary Biliary Cholangitis)」に病名が変更されました。これは、従来はPBCの患者さんは病態が進行して「肝硬変」になって診断されるケースが多かったのですが、疾患概念の認知などもあり早期からPBCを疑い検査することなどが増え、軽症で診断されることが多くなってきました。病名に肝硬変の名称があると患者さんも誤解しやすいこともあり2015年に欧米で病名が変更され、それを受けて日本でも2016年に病名が変更されました。変更前と後で同じPBCの略語になっております。
肝臓には肝細胞でつくられた胆汁が排泄される管、すなわち胆管系があります。肝臓のなかのこの胆管の部位が、自己免疫の機序(メカニズム)によって徐々に破壊されるために胆汁の流れが悪くなり、その結果「慢性肝内胆汁(まんせいかんないたんじゅう)うっ滞(たい)(慢性非化膿性破壊性胆管炎)」が起こり、最終的には肝硬変へと進行する病気です。
2018年に行った全国調査ではPBCの患者さんはおよそ37,000人と推定されています。徐々に増加傾向にありますが、近年では先に記載させていただいたように軽症の患者さんの診断が増加しており、重症の患者さんが増えているわけではありません。
PBCの原因は不明です。自己免疫性肝炎と同様にもともとの「遺伝要因」に、何らかの「引き金(環境要因)」が加わって発症すると推定されております。発症に関与するのではないかとの遺伝子もいくつか見出されています。
自覚症状では「皮膚のかゆみ(皮膚掻痒感)」、「全身倦怠感」を生じやすいです。

血液検査では、胆道系酵素(ALP, γGTP)が高値になることが多いです。また抗ミトコンドリア抗体という自己抗体が多くの患者さんで陽性になることも特徴です。

PBCの治療は、ウルソデオキシコール酸の投与が中心となります。ウルソデオキシコール酸600 mg/dayにて開始し、効果不十分の時は 900 mg/dayに増量します。
それでも病態の進行が抑制できないときは、日本ではベザフィブラートが追加されることがあります。ベザフィブラートはPBCの治療に保険適応はありませんが、有効性があった報告は多くされています。

PBCと自己免疫性肝炎がオーバーラップした患者さんもおり、その場合は副腎皮質ステロイドの投与が著効することがあります。

PBCの病態の進展をみる1つの手法に、「肝フィブロスキャン」は有用です。

アルコール性肝障害

お腹を痛がる女性

アルコールの過剰摂取で最初に生じるのはアルコール性脂肪肝です。それでもなお大量飲酒を続けると、約2割の人にアルコール性肝障害が起こります。
アルコール性肝障害のなかには、肝性脳症(かんせいのうしょう)、肺炎、急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)、消化管出血などの合併症やエンドトキシン血症などを伴い、1カ月以内に死亡する重症型アルコール性肝炎と呼ばれる病態があります。幸い重症化しない場合でも、長期に大量飲酒を続けるとアルコール性肝線維症(かんせんいしょう)を経て、アルコール性肝硬変(かんこうへん)になることがあります。
飲酒の機会は男性に多いのですが、同じ量の長期大量飲酒だと女性のほうに早く肝障害が現れることがわかっていますので、注意が必要です。また、C型肝炎ウイルスを合併している場合にはすみやかに肝硬変に進行し、肝細胞がんを合併しやすいので注意が必要です。

薬剤性肝障害

副作用を生じる人は特定の薬物に対する感受性が高いのですが、最初に使用する前に副作用が生じることを予測することは困難です。
薬剤性肝障害には肝細胞を破壊する「肝細胞障害型」、黄疸を生じる「胆汁うっ滞型」、両方を生じる「混合型」があります。
これに対し、中毒性肝障害では薬物そのものがそもそも肝臓の毒となり、
一定の量より過剰に薬剤を摂取すると肝障害を来すものです。
軽症の場合は自覚症状がないですが、重症化すると全身の倦怠感(けんたいかん)や吐き気、嘔吐、黄疸(おうだん)などを来し、肝不全(かんふぜん)から死亡に至ることもしばしばです。

急性肝炎

急性肝炎とは、主に肝炎ウイルスの感染が原因でおきる急性の肝機能障害を呈する病気です。症状としては、黄疸、食欲不振、嘔気嘔吐、全身倦怠感、発熱などがあります。急性肝炎はA型肝炎ウイルスのように一般的には経過が良好な疾患ですが、重症化するケースや急性肝不全を生じると高率に死に至る可能性が高くなり、肝臓移植治療が必要となることがあります。