ピロリ菌、いる?いない?どうやって調べるの?|新宿しまだ内科クリニック 公式コラム
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ピロリ菌の話
ピロリ菌の話
新宿しまだ内科クリニック高林です。
今回も引き続きピロリ菌に関係する内容です。
前回のピロリ菌の感染有無を「ぜひお調べすべき方」、「お調べすることができる方」
に続き、今回は実際の検査の方法についての内容です。
検査方法は主には4つです。
①血液検査・尿検査 ②呼気テスト検査 ③便検査 ④胃カメラでの胃粘膜採取検査
どの検査も一長一短ですが、
「いるのか・いないのか」が検査目的なのか、
「消えたのか・消えてないのか」が検査目的なのか、によっての使い分けは必要になります。
①血液検査・尿検査
採血・採尿検査です。ピロリ菌に対する抗体価を調べます。数値で表示されます。
今現在感染している方、あるいは過去に感染していた方、双方で数値が上昇します。
このため、ピロリ菌が消えたかどうかの除菌治療後判定目的では行いません。また、検査値が微増の場合は別の検査を追加してシロクロはっきりつけることが必要になる場合もあります。検査前に中止する薬剤は原則ありません。
② 呼気テスト検査
検査前に薬を内服し、その後息をフーッと吐く検査です。結果は後日になります。
今現在感染しているのか、いないのかが明瞭にわかります。
除菌治療がうまくいったかどうかの判定目的として最も使用されます。
制約としては、検査結果に影響が出てしまういくつかの胃薬を検査約2週間前から服薬を中止・変更する必要があることや、検査当日のお食事などをお控え頂くことがございます。
③ 便検査
便中にピロリ菌の抗原、つまりそのものがいるか、いないかを調べる検査です。
ご自身で便を採取の上、クリニックにお持ち頂くことになります。その点での煩わしさがありますが、現在感染しているかどうかの検査としては優れた検査のひとつとされています。
②と同様に検査結果に影響が出るおそれのあるいくつかの胃薬を事前に中止・変更を頂くことがあります(保険診療上一部の薬を内服継続で行えないため)
④胃カメラでの胃粘膜採取検査
胃カメラで胃粘膜の一部を直接採取し検査します。胃カメラ検査と同時に行えます。
採取した胃粘膜を下記いずれかの検査で精査をします。
1)顕微鏡検査でピロリ菌の存在を調べる検査
2)数日間培養して調べる検査(当クリニック)
3)1時間ほどで結果が出るウレアーゼ迅速検査
3)の方法では検査結果に影響が出てしまう内服薬を事前に中止頂くことがあります。
このようにいくつかの検査がございますが、どのような目的で行うのか、どの検査が適切なのかについては患者様おひとりおひとりによりますので、医師の判断が必要になってきます。よくご相談させて頂き検査方法をご一緒に決定しましょう。
ピロリ菌検査のことでお悩みの際は、ぜひ当クリニックにご相談ください。
下記webまたはお電話03-6380-1905から受診のご予約ができます。
https://ssc8.doctorqube.com/shinjuku-shimada-naika/
次回はピロリ菌の除菌方法についての内容です。よろしくお願いいたします。
新宿しまだ内科クリニック院長 高林英日己