逆流性食道炎その①　〜症状および検査について〜｜新宿しまだ内科クリニック 公式コラム

逆流性食道炎という言葉は皆様にも比較的お聞き入れになる言葉と思います。
私自身も外来診察時に患者様側からその言葉を聞くことも多々あります。

その病態は食道より先にある胃や腸から分泌される消化液（胃酸、胆汁など）や召し上がった食事が逆流することで生じるとされます。胃食道逆流症(Gastroesophageal reflux disease : GERD)と定義され逆流性食道炎やその病態の一つとされています。より厳密に申しますと、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で食道や食道胃接合部に特徴的な所見を確認して初めてその病名をつけることができる病態・病気になります。

しかし実際には逆流性食道炎の症状がある方全てが上部消化管内視鏡検査を受けるわけではなく、問診内容から症状や経過が逆流性食道炎を疑われた時点で治療が開始されるのも実際の現場では多々あります。

症状には個人差があり、症状の程度も幅があります。患者様からの相談としては以下のものがあります。
・喉ものの違和感・つまり感
・胸やみぞおちの熱い焼ける感じ
・口の中が酸っぱい・苦い感じ
・食事や胃酸が上がってくる感じ
・食べた物がつかえる感じ
・胸・背中が痛む

しかしながら患者様ごとの発症契機は似ており、以下の共通点があります。
・食後に起こる
・食べ過ぎた時に起こる
・アルコール・コーヒー・お茶・炭酸飲料水などを多く摂取した後に起こる
・食後すぐに横になった時に起こる
・前かがみの姿勢をとった時に起こる

発症契機の多くは夜間・起床時や食後で、さらには胃内容物が逆流しやすい体位や胃が圧排にさせる際に症状が出やすい傾向があります。

診断に必要な検査としては上部消化管内視鏡検査（胃カメラ）があります。
上部消化管内視鏡検査では、食道裂孔ヘルニアと言って食道と胃の接合部(境界部）が開大傾向（締まりにくい傾向）にある形状や、食道炎と言って表面粘膜に変化が観察されます。

逆流性食道炎が示唆される喉元から上腹部の症状でお悩みの方はぜひ当クリニックへご相談ください。

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新宿しまだ内科クリニック院長　内田　隆行