ピロリ菌ご存知ですか?|新宿しまだ内科クリニック 公式コラム
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ピロリ菌
ピロリ菌
ピロリ菌という言葉をご存知でしょうか。
正式にはヘリコバクターピロリ菌(Helicobacter pylori)と言われる細菌で、水域(河川・海・湧水・井戸)や土壌で生息し、人間・動物・昆虫など生物の胃袋にも生息する事があります。ゴキブリの糞から生きたピロリ菌を検出した報告もあるなんて驚きですよね。
ピロリ菌はいくつかの病気との関連が報告されていますが、今回はピロリ菌の胃に対する影響について話をします。
ピロリ菌は胃の粘膜に炎症を起こし、胃潰瘍や胃がんの発症の原因になります。
個人差はありますが、長期に渡りピロリ菌に感染し続けると胃がんを発生する事が有ります。日本人の胃がん患者さんの実に99%以上がピロリ菌に感染している、あるいは過去に感染していた方であると報告されています。つまり、胃がんの患者様100人のうちピロリ菌と関連のない胃がんの方は数名程度という事になります。
ピロリ菌に感染していても、多くの方々が無症状で過ごされます。市町村の健診・人間ドック・たまたま受けた胃カメラなどで偶然に感染を指摘される方が多いようです。
症状が無くてもピロリ菌は胃がんや胃十二指腸潰瘍の原因となるため、感染が判明した際にピロリ菌の除菌治療を受ける事が推奨され、2013年から内服治療が保険で認可される用になりました。日本では除菌治療でおよそ95%の方がピロリ菌を駆除可能です。
除菌をすると胃がんの発生を減らすことは可能で、除菌による胃がん予防が期待できます。
早期胃がん治療後に除菌治療を受けた患者さんは除菌をしなかった患者さんと比較すると3年以内の新規胃がんの発症が約1/3になったと言う報告もあります。
しかしながらピロリ菌の除菌治療後も胃がんになる可能性は決してゼロにはなりません。
ピロリ菌未感染の方々と比較すると、除菌後であっても胃がんの発生率は高くなります。
このためピロリ菌を除菌しても可能であれば定期的な胃カメラ検査をお勧めします。
ピロリ菌陽性と診断された方、除菌治療をされた方、ピロリ菌を心配される方、ぜひ当クリニックへ御来院頂き一緒にご相談しましょう。
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新宿しまだ内科クリニック院長 内田 隆行