大腸憩室炎|新宿しまだ内科クリニック 公式コラム

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大腸憩室炎

疾患別コラム:大腸憩室炎

大腸憩室炎とは

大腸憩室とは腸に数mmのくぼみの様な形状を呈する部分を指します。大腸カメラ検査では腸にごくごく小さなポケットのようなものがあるように見えます。
先天的に認めることもあれば、年齢とともに後天的に形成されることもあります。数個だけの方もいれば、とても数え切れない数ある方もいます。
問題となるのは憩室に細菌感染を起こすことと、憩室内部から出血することの二つになります。
なお、憩室があってもご自身で気づくことはなく、また、生涯何も起こさず経過することも多々あります。

症状

憩室があることでは何も症状は起こりません。しかし、憩室で細菌感染が起きるとその周囲の大腸が腫れ、ひどくなると大腸の周りにもその腫れが波及します。このため腫れた大腸の部分に一致し持続的かつ増悪傾向を伴う痛みを呈します。
日本人の場合は右側の上行結腸と左下腹部のS状結腸に憩室が分布しやすいと報告されています。
右下腹部に憩室炎が起きると、急性虫垂炎との鑑別が難しいことが多々あります。憩室炎がひどい場合は同部分が破けてしまい腹膜炎を呈するため緊急手術を要する状況になります。

必要な検査

CT検査が有用です。血液検査も補助的に有用です。
大腸カメラ検査は憩室炎の極期においては不適当です。痛くて検査できないこと、いたんでいる大腸に負担をかけることで大腸が破けるリスクがあるからです。症状が緩和したあとに痛みの原因検索で大腸カメラ検査を行うことは有用です。

治療方針

絶食で抗菌薬の投与を行います。
症状が強い場合は入院治療です。症状が安定すれば食事を再開します。
急性虫垂炎とは異なり、外科手術を要するのは高度な炎症により腸が破けてしまう腹膜炎を起こしている状況に限ります。抗菌薬投与で憩室炎が治っても、憩室そのものは腸の形状と変わりませんので、繰り返し憩室炎を起こすこともあります。

「大腸憩室炎」について、
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新宿しまだ内科クリニック院長
高林英日己