ピロリ菌の治療 〜3種類・朝夕2回・7日間〜|新宿しまだ内科クリニック 公式コラム

  • Googleマップ
  • Instagram
  • x
  • 〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目26−13 新宿中村屋ビル 3階
  • JR「新宿駅」東口より徒歩2分、東京メトロ丸の内線「新宿駅」A6出入口直結

03-6380-1905

ピロリ菌

ピロリ菌の治療 〜3種類・朝夕2回・7日間〜

ピロリ菌検査に続いて、今回はピロリ菌治療のコラムを投稿します。

治療は飲み薬を1週間服用

ピロリ菌除菌の方法は内服薬による治療です。

・ 2種類の抗菌薬(抗生剤)1種類の胃酸分泌抑制薬(PCABまたはPPI)
   の合計3種類を服用

・ 1日2回朝・夕食後に服用

・ 1週間連続して服用

治療に保険が適応される条件は以下の2つがあります。

 胃カメラ萎縮性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍の痕跡を診断された場合

・ ピロリ菌検査で現在感染していると診断された場合

「H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2024改訂版」によると、治療効果は初回治療で日本人の場合は約90%以上の除菌成功率と言われています。
除菌できない主な原因は保菌しているピロリ菌が抗菌薬(抗生剤)に対して抵抗力(耐性)を持っているためと考えられています。
初回治療で除菌できなかった場合は、薬の組み合わせを変更し2回目の除菌治療が行います。2回目の治療を行った方の約90〜95%で除菌可能と言われています(1回目で失敗しても、薬を変えることで2回目の治療までの累積除菌率は95%〜98%に達するとされています)。
2回目の治療でも除菌が成功しなかった場合、3回目の治療方法は現時点では保険で認可されておらず、除菌不成功のまま経過観察となります。

呼気試験による除菌効果判定

除菌判定の時期:

1週間の内服を終えたあと、4〜8週間以降に除菌判定の検査を行います。4週間あけずに検査をすると正確な結果を得ることができません。4〜8週以降であれば、いくら間があいていても問題はありません。

検査方法:

判定方法は胃カメラではなく呼気試験という方法で、下記のような手順で検査を行います。結果は数日後にお伝えになります。
また普段内服しているお薬が有れば、呼気試験結果に影響を与える胃酸を抑える薬の一部(PCABやPPIなど)は休薬をお願いすることがあります。

(出典:大塚製薬 医療関係者向け情報サイトより)

呼気試験検査で陰性となれば、除菌成功となります。
呼気試験検査で陽性の場合は、薬の組み合わせをかえて2回目の除菌治療を試みます。方法は1回目と同様で3種類の薬を1週間内服します。その後4〜8週間あけて再度呼気試験を行います。

除菌後も定期的な内視鏡検査を推奨

日本で通常の生活をしている限り、ピロリ菌に再度感染する確率は年率で1%未満と報告があります。

除菌治療はピロリ菌に起因する潰瘍などの胃・十二指腸の病気発生を予防することが主な目的です。特に慢性胃炎(萎縮性胃炎・腸上皮化生)の進行を止めピロリ菌による胃がんの発生を抑えることが重要です。しかし、ピロリ菌に感染する以前の胃の状態に完全に戻すことは困難です。

胃がんの予防を目的に除菌治療を行いますが、除菌したからと言って胃がん発生リスクがゼロにはなりません。可能であれば、定期的な胃カメラ(内視鏡)検査を行い胃がんの有無を評価を勧めます。検査の目安として1年から1年半の間隔での検査をご検討下さい。

上記期間内に内視鏡検査を受ければ、もしも胃がんと診断されても早期で発見する事が可能です。そしてその多くの場合は低侵襲である内視鏡手術で根治を得ることができ胃を温存できます。また仮に進行胃がんが発見された場合でも腹腔鏡やロボット手術での根治治療も期待出来ます。

患者様の中にはピロリ菌除菌治療後に数年検査を受けていなくても全く問題が起こらない方もいらっしゃいます。
また、その一方で数年振りに胃カメラを受けて胃がんと診断される方もいます。
胃がん検診や消化器疾患に関わる専門の医師の間では、2年間隔の胃カメラ検査では早期胃がんの発見はやや難しく、胃がんと診断された場合は根治ができても外科手術が必要になる方がでてきてしまうというのが現在の認識です。つまり早期胃がんを発見するには2年おきの検査で良いとは言い切れないところがあります。

小生の経験では2年振りの胃カメラ検査で胃がんが見つかり、残念ながら内視鏡手術での根治を得られず、追加外科手術が必要になった方々もいらっしゃいます。検査のタイミングが遅れ、せっかく除菌治療を行っていても残念ながら根治治療のために胃を温存できない結果となってしまいました。

一方で1年ごとに胃カメラを受けている方の中には、その都度早期胃がんが見つかり内視鏡手術を受ける方もいらっしゃいました。早期発見により根治治療が可能で胃の温存ができた方々も数多くいらっしゃいます

このような経験から、私は除菌後の患者様への内視鏡検査は1年〜1年半くらいの間隔で定期検査を勧めています。

萎縮性胃炎が顕著な方、早期胃がん内視鏡手術を複数回経験された方々はより慎重に半年に1回検査をする事もあります。バリウムでの胃癌検診も有用ですが早期胃がんを指摘するのはやや困難なため、早期がんを見つけるためには胃カメラ検査をお勧めいたします。

慢性胃炎や萎縮性胃炎と診断された方、ピロリ菌を心配される方はぜひ当クリニックへ御来院頂き一緒にご相談しましょう。
下記webまたはお電話03-6380-1905から受診のご予約ができます。
https://ssc8.doctorqube.com/shinjuku-shimada-naika/

カテゴリー

最近の投稿